センターについて
理事長あいさつ
愛称「サガハイマット」で知られる本施設は、2013年に佐賀県鳥栖市に開設された九州初の重粒子線がん治療施設です。わが国の死亡原因の一位を占める「がん」に対する画期的な治療施設を九州の地につくろうと立ち上がった産学官(医療界、大学、行政、経済界)の熱意と結束によって誕生した日本初の民間の重粒子線治療施設です。ハイマット(HIMAT)はハイ(Heavy Ion 重粒子の炭素イオン)、マ(Medical Accelerator 医療用加速器)、ト(in Tosu 鳥栖)の頭文字からとったものです。
重粒子線がん治療は放射線療法の一つですが、がん病巣だけを集中的に照射できるので正常組織へのダメージがほとんどないのが特徴です。がんを切らずに治療することができる上に、通院で治療ができるので、働きながら治療することも可能ですし、高齢者など体力に不安のある人も治療することができます。さいわい、本施設は新幹線新鳥栖駅の目の前にあり、駅から徒歩3分で行くことができます。また施設の中に入ると、静かでゆったりとした空間がつくられ、「光の中に生きる」と題したステンドグラスや木の温もりのある内装が施されているので、患者さんはリラックスして治療を受けることができます。
重粒子線がん治療は、すべてのがんに適用があるわけではありませんが、当初の先進医療から公的医療保険の適用拡大によって、がん患者さんにとってより身近で選択しやすい治療法となってきました。本施設では開設から令和6年3月で延べ9,000人を超えるがん患者さんを治療しており、年々患者数も増加傾向にあります。
これからも技術革新が進む中で、がん患者さんに最新且つ最良の治療を安心して受けてもらえるように、医師、看護師、診療放射線技師など医療スタッフと全職員が一丸となって「心と体にやさしいがん治療をめざして」取り組んでまいります。
どうぞ、ご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。
公益財団法人 佐賀国際重粒子線がん治療財団
理事長 外 須美夫